Ecoflow(エコフロー)とJackery(ジャクリ)を徹底比較

ポータブル電源の購入を考えるなら、どこのメーカーのものを選ぶかはとても重要です。

日本で有名なポータブル電源メーカーといえば、「Ecoflow(エコフロー)とJackery(ジャクリ)」ですが、実際どちらを選んだらいいのか迷う人が多いです。

そこでこの記事では電池の専門家がアンカーとエコフローのポータブル電源を徹底比較していきます。

この記事を書いた人

テイクです。電池の専門家です!

  • 国立大学で最先端太陽電池の研究
  • 企業でリチウムイオン電池の開発

に携わっていました。

電池のことを熟知しているからこそ、ポータブル電源の特性をどこよりも詳しく解説することを心がけています。

目次

【結論】性能はエコフロー、コンパクトさはジャクリ

先に結論から言うと、エコフローとジャクリのポータブル電源のおすすめ度はほぼ互角です。

あえて違いを出すとしたら、

  • ポータブル電源の性能を重視→エコフロー
  • ポータブル電源のコンパクトさを重視→ジャクリ

となります。

エコフローのポータブル電源は出力の高さや豊富なポート数などポータブル電源としての性能が高い製品が多いのが特徴です。

一方のジャクリは性能という点ではわずかにエコフローに劣るものの、軽量・コンパクトなポータブル電源が多く、キャンプなどで頻繁に持ち運ぶ人や、収納場所が狭い人におすすめです。

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エコフローとジャクリの比較表

以下にエコフローとジャクリのポータブル電源の比較表を載せています。

Ecoflow(エコフロー)
Jackery(ジャクリ)
電池の種類リン酸鉄リチウムイオン電池リン酸鉄リチウムイオン電池
サイクル寿命3000回~(約10年)3000回~(約10年)
製品ラインナップ280Wh~4096Whまで幅広く展開99Wh~3024Whまで幅広く展開
製品保証期間最長5年最長5年
無料回収サービス対応対応
特徴出力、ポート数などの性能が高い軽量・コンパクトで使いやすい

電池の種類:どちらもリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載

エコフローのポータブル電源もジャクリのポータブル電源も最新の製品はすべて「リン酸鉄リチウムイオン電池」が搭載されています。

リン酸鉄系ではないポータブル電源は三元系と呼ばれますが、以下のようにリン酸鉄系が今のポータブル電源の主流なので必ずリン酸鉄系のものを選んでください。

ポータブル電源の種類特徴
リン酸鉄系
(LFP)
・10年以上の長寿命
・安全性が高い
・今のポータブル電源の主流
三元系・寿命は数年程度
・リン酸鉄系と比べると安全性が低い
・数年前のポータブル電源の主流

リン酸鉄ポータブル電源の調べ方は以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

エコフローもジャクリも古い製品はリン酸鉄ではないものがあるので最新のものを選びましょう!

サイクル寿命:どちらも3000回以上

エコフローのポータブル電源は「初期容量が80%まで劣化するサイクル寿命が3000回(もしくは4000回)」と書かれている一方、ジャクリのポータブル電源は「初期容量が70%まで劣化するサイクル寿命が4000回」と書かれていることが多いです。

サイクル寿命は初期の容量に対して、何回充放電を繰り返すと何%劣化するかを表す指標です。例えば4000回(80%)なら4000回充放電して初期容量が80%まで劣化するということです。

一見ジャクリの方がサイクル寿命が長く見えますが、注意点があります。

一般的に、リチウムイオン電池の劣化は80%を目安にすることが多いです。iPhoneもバッテリー交換の目安は80%と言われています。

一方でジャクリは70%を基準にしているので、80%を基準にするよりもサイクル寿命が長く見えるというわけです。

実際は、エコフローの「初期容量が80%まで劣化するサイクル寿命が3000回(もしくは4000回)」とジャクリの「初期容量が70%まで劣化するサイクル寿命が4000回」は実力的にほとんど互角だと考えています。

製品ラインナップ:どちらも幅広い製品ラインナップ

メーカーEcoflow
(エコフロー)
Jackery
(ジャクリ)
超大容量
(2000Wh帯)
DELTA 2 Max
2000 New
大容量
(1000Wh帯)
DELTA 3
1000 New
中容量
(700Wh帯)
RIVER 2 Pro
600 Plus
小容量
(200Wh帯)
RIVER 3
240 New

エコフローもジャクリも様々な用途を想定して、幅広い容量帯のポータブル電源を展開しています。

そのため、「私にとって最適なサイズのポータブル電源がない!」ということにはなりにくいです。

製品保証期間:どちらも最長5年

エコフローのポータブル電源もジャクリのポータブル電源も最長5年の製品保証に対応しているため、購入から5年以内であれば無料で修理もしくは交換してもらえる可能性が高いです。

保証を受けるためにも必ず公式サイトかamazonや楽天市場の公式ストアで購入するようにしましょう。

無料回収サービス:どちらも対応

エコフローもジャクリもポータブル電源の無料回収サービスを実施しています。

不要になった自社製ポータブル電源を無料で引き取ってくれるサービスです。

ポータブル電源は自治体が回収してくれなかったり、メルカリで中古の販売が禁止されていたりと処分に困ります。

処分に困ったときにポータブル電源メーカーが自社製品の無料回収に対応していれば、手間を最低限に抑えて安心・安全に処分することができます。

ポータブル電源の無料回収サービスと処分方法については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

容量帯ごとの比較

ここまでエコフローとジャクリのポータブル電源の特徴を比較しました。ここからは容量帯ごとにポータブル電源を比較します。

【2000Wh帯】エコフロー DELTA 2 MAX vs ジャクリ 2000 New

スクロールできます
製品メーカー容量出力
(定格/最大)
サイクル寿命ソーラーパネル容量拡張出力ポートサイズ体積エネルギー密度重さ重量エネルギー密度価格容量単価発売日
DELTA 2 Max
Ecoflow
(エコフロー)
2048Wh2000W/4000W
X-Boost:2400W
3000回
(80%)
対応対応AC×6
DC×2
USB-C×2
USB-A×2
シガーソケット×1
49.7×30.5×24.2cm56Wh/L23kg89.0Wh/kg254,100円124.1円/Wh2023/05
2000 New
Jackery
(ジャクリ)
2042Wh2200W/4400W4000回
(70%)
対応非対応AC×3
USB-C×2
USB-A×1
シガーソケット×1
33.5×26.4×29.2cm79Wh/L17.9kg114.1Wh/kg239,800円117.4円/Wh2024/09

DELTA 2 Maxは出力、容量拡張性、ポート数などの性能面が非常に優秀です。

一方、2000 NewDELTA 2 Maxより圧倒的に軽量・コンパクトなので持ち運びや狭い収納スペースに適しています。

性能はエコフロー、コンパクトさはジャクリ!

【1000Wh帯】エコフロー DELTA 3 vs ジャクリ 1000 New

スクロールできます
製品メーカー容量出力
(定格/最大)
サイクル寿命ソーラーパネル容量拡張出力ポートサイズ体積エネルギー密度重さ重量エネルギー密度価格容量単価発売日
DELTA 3
Ecoflow
(エコフロー)
1024Wh1500W/3000W
X-Boost:2000W
4000回
(80%)
対応対応AC×6
DC×2
USB-C×2
USB-A×2
シガーソケット×1
39.8×20×28.4cm45Wh/L12.5kg81.9Wh/kg139,700円136.4円/Wh2024/11
1000 New
Jackery
(ジャクリ)
1070Wh1500W/3000W4000回
(70%)
対応非対応AC×3
USB-C×2
USB-A×1
シガーソケット×1
32.7×22.4×24.7cm59Wh/L10.8kg99.1Wh/kg139,800円130.7円/Wh2023/06

DELTA 3は性能面において1000 Newを完全に上回っています。

とはいえ、やはりジャクリの方が軽量・コンパクトであり一概にエコフローの方が良いとは言えません。

性能はエコフロー、コンパクトさはジャクリ!(2回目)

【700Wh帯】エコフロー RIVER 2 Pro vs ジャクリ 600 Plus

スクロールできます
製品メーカー容量出力
(定格/最大)
サイクル寿命ソーラーパネル容量拡張出力ポートサイズ体積エネルギー密度重さ重量エネルギー密度価格容量単価発売日
RIVER 2 Pro
Ecoflow
(エコフロー)
768Wh800W/1600W
X-Boost:1000W
3000回
(80%)
対応非対応AC×4
DC×2
USB-C×1
USB-A×3
シガーソケット×1
26.9×22.6×25.9cm49Wh/L7.8kg98.5Wh/kg88,000円114.6円/Wh2023/04
600 Plus
Jackery
(ジャクリ)
632Wh800W/1600W4000回
(70%)
対応非対応AC×2
USB-C×2
USB-A×1
シガーソケット×1
30×19.7×21.9cm49Wh/L7.3kg86.6Wh/kg86,000円136.0円/Wh2024/04

700Wh帯では、2000Wh帯や1000Wh帯のような「コンパクトさはジャクリ」が薄まってきます。

RIVER 2 Pro600 Plusはサイズはほとんど同じで、性能はRIVER 2 Proの方が良いので、現状RIVER 2 Proがおすすめです。

【200Wh帯】エコフロー RIVER 3 vs ジャクリ 240 New

スクロールできます
製品メーカー容量出力
(定格/最大)
サイクル寿命ソーラーパネル出力ポートサイズ体積エネルギー密度重さ重量エネルギー密度価格容量単価発売日
RIVER 3
Ecoflow
(エコフロー)
230Wh300W/600W
X-Boost450W
3000回
(80%)
対応AC×2
USB-C×1
USB-A×2
シガーソケット×1
25.5×20.7×11.3cm39Wh/L3.51kg65.5Wh/kg30,900円134.3円/Wh2024/09
240 New
Jackery
(ジャクリ)
256Wh300W/600W4000回
(70%)
対応AC×1
USB-C×1
USB-A×1
シガーソケット×1
23.1×15.3×16.8cm43Wh/L3.6kg71.1Wh/kg32,800円128.1円/Wh2023/05

200Wh帯も700Wh帯と同様でコンパクトさはほとんど互角で、性能はわずかにエコフローの方が良いです。

また、RIVER 3は薄型の形状で持ち手が一体になっていますが、240 Newは四角い形状で持ち手は折りたたみ式になっています。

まとめ

この記事ではエコフローとジャクリのポータブル電源を比較しました。

結論、ポータブル電源の性能を重視するならエコフロー、コンパクトさを重視するならジャクリになります。ただし、700Wh以下の小型のポータブル電源ではジャクリのコンパクトさの優位性が薄まってくるのでエコフローがおすすめです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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