ポータブル電源を選ぶときに最重要なのが「ポータブル電源の容量」です。
この記事では、電池の専門家である私がポータブル電源の容量Wh(ワットアワー)の目安を解説します。

テイクです。電池の専門家です!
- 国立大学で最先端太陽電池の研究
- 企業でリチウムイオン電池の開発
に携わっていました。
電池のことを熟知しているからこそ、ポータブル電源の特性をどこよりも詳しく解説することを心がけています。
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ポータブル電源の容量Wh(ワットアワー)とは
「ポータブル電源がどれだけの電力を貯められるか」は「ポータブル電源の容量」と呼ばれます。
そして、ポータブル電源の容量の単位は「Wh」と表され、「ワットアワー」と呼びます。
Wh(ワットアワー)は聞き馴染みのない単位だと思いますが、ポータブル電源を選ぶときには最も重要な指標になるので覚えてください。
Wh(ワットアワー)はW(ワット)とh(アワー)から成っており、電力W(ワット)と時間h(アワー)を掛け算した単位です。
1Wh(ワットアワー)は1W(ワット)の電力を1h(アワー)供給できる容量になります。
例えば、1000Whのポータブル電源では消費電力1000Wの電化製品を約1時間、消費電力500Wの電化製品を約2時間もしくは2台同時に約1時間使うことができます。
ポータブル電源の使用時間の計算方法
ポータブル電源の持ち時間・使用可能時間を計算する方法は以下の2ステップです。
- ポータブル電源の容量Whと電化製品の消費電力Wを確認
- 容量Wh×0.8÷消費電力Wを計算
ポータブル電源の容量Whと電化製品の消費電力Wを確認
ポータブル電源の容量Whと電化製品の消費電力Wが分かればポータブル電源の持ち時間・使用可能時間の計算が可能です。
- 本体
- 取扱説明書
- 商品ページ
容量Wh×0.8÷消費電力Wを計算
ポータブル電源の容量Whと電化製品の消費電力Wが分かったら
容量Wh×0.8÷消費電力W
でポータブル電源の持ち時間・使用可能時間が計算できます。
例えば、2000Whのポータブル電源で消費電力が50Wの電気毛布を使う場合、
2000Wh×0.8÷50W=32時間
使用できるということになります。
0.8をかける理由
0.8をかける理由は以下の2点が考えられます。
- 電力を取り出す際に少なからず損失が発生するから
- サイクル寿命を80%以上の容量で保証している製品が多いから
電力を取り出す際に少なからず損失が発生するから
直流から交流に電流を変換するとき、電流が流れるときなど少なからず電力の損失が発生します。
そのため、実際のポータブル電源の容量に0.8をかけて計算した方が余裕をもってータブル電源の持ち時間・使用可能時間が計算できます。
サイクル寿命を80%以上の容量で記載している製品が多いから
ちゃんとしたメーカーのポータブル電源であればサイクル寿命が明記されています。
多くの製品は「サイクル寿命を80%以上の容量で記載している」ので、0.8をかけることで製品の寿命の範囲内であれば、多少ポータブル電源の電池が劣化しても保証できる持ち時間ということになります。
容量だけでなく出力も重要
ポータブル電源の容量に注目しがちですが出力も重要です。
ポータブル電源の定格出力が電化製品の消費電力を上回っていないと、電化製品を安定して動かすことができませんし、ポータブル電源の最大出力が電化製品の機動電力を上回っていないと、電化製品を起動できません。
あくまで目安ですが、電化製品の消費電力と起動電力は以下の通りです。
電化製品 | 消費電力 | 起動電力 |
---|---|---|
スマホの充電 | 15W | 15W |
LED照明 | 10W | 10W |
扇風機 | 30W | 30W |
スピーカー | 40W | 40W |
電気毛布 | 50W | 50W |
液晶テレビ | 70W | 70W |
ノートパソコン | 80W | 80W |
家庭用冷蔵庫 | 150W | 1100W |
プロジェクター | 300W | 300W |
電動ドリル | 300W | 1100W |
ミキサー | 350W | 650W |
マイコン炊飯器 | 360W | 360W |
電動のこぎり | 400W | 1200W |
インパクトレンチ | 600W | 1300W |
コーヒーメーカー | 650W | 650W |
洗濯機 | 650W | 650W |
電動丸ノコ | 700W | 1500W |
電気ストーブ | 750W | 750W |
掃除機 | 850W | 1300W |
電気ポット | 900W | 950W |
電子レンジ | 950W | 1450W |
ドライヤー | 1100W | 1200W |
電気ケトル | 1200W | 1200W |
IH炊飯器 | 1200W | 1400W |
ホットプレート | 1300W | 1300W |
ポータブル電源の容量(ワットアワー)の目安
「防災」と「キャンプ」の観点からポータブル電源の容量(ワットアワー)の目安を解説します。
防災
防災用にポータブル電源を用意する場合は1000Wh以上の大容量ポータブル電源がおすすめです。
まずは停電のときに使いたい電化製品の消費電力および消費容量を確認しましょう。
電化製品 | 消費電力 | 使用時間 | 消費容量 |
---|---|---|---|
通年使用する電化製品 | |||
LED照明 | 10W | 12時間 | 120Wh |
冷蔵庫 | 50W | 24時間 | 1200Wh |
電子レンジ | 950W | 2分 | 32Wh |
電気ケトル | 1200W | 2分 | 40Wh |
洗濯機 | 650W | 30分 | 325Wh |
スマホの充電 | 15W | 1時間 | 15Wh |
夏場に使用する電化製品 | |||
エアコン(冷房) | 580W | 12時間 | 6960Wh |
扇風機 | 30W | 12時間 | 360Wh |
冬場に使用する電化製品 | |||
エアコン(暖房) | 660W | 12時間 | 7920Wh |
こたつ | 200W | 12時間 | 2400Wh |
電気毛布 | 50W | 12時間 | 600Wh |
消費容量が大きい電化製品は、冷蔵庫やエアコンなど長時間使用するものです。
特にエアコンは消費電力がそこそこ大きく長時間の使用が想定されます。ポータブル電源の容量ではカバーしきれない可能性が高いので消費電力が小さい扇風機や電気毛布でなるべく代用したいところです。
また、電子レンジや電気ケトル、ホットプレートなどの調理器具は消費電力こそ大きいですが、一回あたりの使用時間が短いので消費容量としてはそれほど大きくありません。
次に具体例として4人家族で夏場に停電した場合を想定します。1日あたりの消費容量を以下のように仮定しました。
電化製品 | 消費容量 |
---|---|
LED照明 | 10W×12時間 =120Wh |
電子レンジ | 950W×2分×4回 =128Wh |
電気ケトル | 1200W×2分×4回 =160Wh |
スマホの充電 | 15W×1時間×4台 =60Wh |
扇風機 | 30W×12時間 =36Wh |
合計 | 504Wh (1日あたり) |
1日あたり504Whなので1000Whクラスのポータブル電源で約2日、2000Whクラスのポータブル電源で約4日、3000Whクラスのポータブル電源で約6日分の電力をまかなうことができます。
また、1000Whクラスのポータブル電源であれば定格出力の目安は1500Wなので、ほとんどの電化製品を問題なく動かすことができます。
キャンプ
キャンプにポータブル電源を用意する場合は500Wh以上の大容量ポータブル電源がおすすめです。
まずはキャンプで使いたい電化製品の消費電力および消費容量を確認しましょう。
電化製品 | 消費電力 | 使用時間 | 消費容量 |
---|---|---|---|
LEDランタン | 10W | 6時間 | 60Wh |
扇風機 | 30W | 6時間 | 180Wh |
小型ホットプレート | 700W | 30分 | 350Wh |
モバイルプロジェクター | 30W | 2時間 | 60Wh |
スマホの充電 | 15W | 1時間 | 15Wh |
キャンプに持って行く電化製品は小型のものが多いため、消費容量はそれほど大きくありません。
したがって、ポータブル電源も小容量で足ります。
ただし小型ホットプレートなど消費電力が比較的高い調理器具などはポータブル電源の出力不足になる可能性があるので気をつけてください。
調理器具を使いたい場合は1500W程度の出力があると安心です。
次に具体例として4人家族で1泊のキャンプに出かけた場合を想定します。1泊あたりの消費容量を以下のように仮定しました。
電化製品 | 消費容量 |
---|---|
LEDランタン | 10W×6時間 =60Wh |
扇風機 | 30W×6時間 =180Wh |
小型ホットプレート | 700W×30分 =350Wh |
モバイルプロジェクター | 30W×2時間 =60Wh |
スマホの充電 | 15W×1時間×4台 =60Wh |
合計 | 710Wh |
できる限り大容量の方が良い防災用途と比べて、キャンプ用途では必要な容量が計算しやすいです。
また、キャンプではポータブル電源を持ち運ぶ必要があるので、必要容量以上のポータブル電源を選ぶと移動が大変になります。



防災用はできる限り大容量!キャンプ用は必要容量を満たす中でできる限りコンパクトなものがおすすめ!
まとめ


この記事ではポータブル電源の使用時間の計算方法と容量Wh(ワットアワー)の目安を解説しました。
ポータブル電源を選ぶときは使用目的と使いたい電化製品に応じて容量を選ぶと後悔しにくいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!