ついにナトリウムイオン電池を搭載した世界初のポータブル電源が発表されました!
それがBluetti(ブルーティ)のPioneer Na(パイオニア Na)です。
従来のリチウムイオンポータブル電源と比較しながら詳しくレビューしていきます。
テイクです。電池の専門家です!
- 国立大学で最先端太陽電池の研究
- 企業でリチウムイオン電池の開発
に携わっていました。
電池のことを熟知しているからこそ、ポータブル電源の特性をどこよりも詳しく解説することを心がけています。
【前置き】ナトリウムイオンポータブル電源とは
ナトリウムイオンポータブル電源とは、従来主流だったリチウムイオン電池に代わり、「ナトリウムイオン電池」を搭載した次世代型のポータブル電源です。
基本的な使い勝手や操作方法はこれまでのポータブル電源とほぼ同じですが、内部のバッテリーセルがナトリウムベースである点が最大の特徴です。この構造により、発火リスクが低く安全性が高いこと、そして低温環境でも性能が落ちにくいことという大きなメリットを持っています。
また、ナトリウムイオン電池の主原料は「塩(ナトリウム)」です。リチウムのように採掘時に大量の水資源を消費する必要がなく、特定地域への資源依存も小さいため、環境負荷の低減や資源問題の解決につながる電池技術として注目されています。
ナトリウムイオン電池は、現時点ではまだ市場に出始めたばかりで、エネルギー密度など一部ではリチウムイオン電池に及ばない面もあります。しかし、安全性・耐寒性・資源の持続可能性といった点から、「次世代の電池」として今後の普及が期待されている技術です。
そうした中で、Bluettiは業界に先駆けて、ナトリウムイオン電池を搭載したポータブル電源を実際の製品として市場に投入しました。研究段階にとどまらず、一般ユーザーが購入・使用できる形で登場した点は、大きな意味を持つと言えるでしょう。
Bluettiは今ではスタンダードになっているリン酸鉄リチウムイオン電池もいち早くポータブル電源に導入しました。
【要点】Pioneer Naの主な特徴
ナトリウムイオンポータブル電源Pioneer Naの主な特徴は以下の通りです。
Pioneer NaとAORA 100の比較表
| 項目 | Pionner Na![]() ![]() | AORA 100![]() ![]() |
|---|---|---|
| 容量 | 900Wh | 1152Wh |
| 電池の種類 | ナトリウムイオン電池 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| サイズ | 34cm*25cm*32cm | |
| 重さ | 16kg | 16.4kg |
| 充電温度 | -15℃~45℃ | 0℃~40℃ |
| 放電温度 | -25℃~45℃ | -20℃~40℃ |
Pioneer NaとAORA 100は、どちらもBluettiから発売されているポータブル電源で、同一の筐体・パッケージを採用した、サイズが全く同じモデルです。
つまりこの2機種の違いは、外観や設計ではなく内部のバッテリーの種類にあります。Pioneer Naはナトリウムイオン電池、AORA 100はリチウムイオン電池を搭載しており、両者を比較することでナトリウムイオンポータブル電源の特性が非常に分かりやすく見えてきます。
Pioneer Naの最大のメリットは、動作温度範囲が広く、特に低温環境に強いことです。寒冷地や冬場の屋外でも性能が落ちにくく、リチウムイオン電池では不安が残る環境でも安定して使用できます。
一方でデメリットも明確です。ナトリウムイオン電池はエネルギー密度が低いため、同じサイズのポータブル電源で比較すると容量が約20%程度小さくなります。
- Pioneer Na:寒さに強く、安全性や充電速度を重視
- AORA 100:少しでも長く電気を使いたい、容量重視
ナトリウムイオンポータブル電源は、万能ではないけど、使う環境によっては従来のリチウムイオンポータブル電源よりも優位になるよ。
【詳しく】Pioneer Naとリチウムイオンポータブル電源の比較
Pionner Naとリチウムイオンポータブル電源AORA 100を以下の項目で比較していきます。
容量
Pioneer Naの容量は900Wh、AORA 100は1152Whとなっており、Pioneer Naの方が容量は小さめです。
この差の背景にあるのが、ナトリウムイオン電池のエネルギー密度の低さです。ナトリウムイオン電池は、リチウムイオン電池と比べて単位体積・単位重量あたりに蓄えられるエネルギー量が少ないという特性があります。
そのため、同じサイズ感の筐体にバッテリーを詰め込んだ場合でも、どうしても容量はリチウムイオン電池搭載モデルより小さくなりやすいというデメリットがあります。
Pioneer NaとAORA 100の容量差は、まさにこの電池特性の違いがそのまま数値に表れている例と言えるでしょう。
実際にPionner NaとAORA 100のエネルギー密度を比較してみると以下のようになります。Pionner Naはサイズと重さの割に容量が小さいことが分かります。
| 項目 | Pionner Na![]() ![]() | AORA 100![]() ![]() |
|---|---|---|
| 容量 | 900Wh | 1152Wh |
| 体積エネルギー密度 | 34Wh/L | 43Wh/L |
| 重量エネルギー密度 | 56Wh/kg | 70Wh/kg |
動作温度
Pioneer Naは、
- 充電時:-15℃〜45℃
- 放電時:-25℃〜45℃
という非常に広い温度範囲で動作します。
これは、一般的なリチウムイオン電池を搭載したポータブル電源よりも明らかに広く、特に低温環境に強いのが大きな特徴です。
多くのリチウムイオンポータブル電源は、
- 0℃以下では充電不可
- 氷点下では出力が大きく低下
といった制限がありますが、Pioneer Naは氷点下でも安定して使用できます。
安全性
Pioneer Naは非常に安全性が高いポータブル電源と言えます。
ナトリウムイオン電池は、リチウムイオン電池と比べて熱暴走のリスクが低いのが特徴です。それに加えてPioneer Naには、
- AIバッテリーマネジメント技術「BLUETTOPUS™ AI-BMS」
- 1.2メートルからの落下衝撃にも耐える耐火性ABSケース
- 多重電気保護機能
が搭載されており、ハード面・ソフト面の両方で隙のない安全設計となっています。
【データ】Pioneer Naのスペック一覧
Pionner NaとAORA 100のスペック一覧は以下の通りです。
Pionner NaとAORA 100のスペック一覧
| 項目 | Pionner Na![]() ![]() | AORA 100![]() ![]() |
|---|---|---|
| 容量 | 900Wh | 1152Wh |
| 定格出力/最大出力 | 1500W/2250W | 1800W/2700W |
| 電池の種類 | ナトリウムイオン電池 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| サイクル | 4000回 | 3500回 |
| サイズ | 34cm*25cm*32cm | |
| 重さ | 16kg | 16.4kg |
| 充電方法 | AC充電(80%まで45分) ソーラー充電(500W-2.3時間) 走行充電(500W-1.9時間) シガーソケット充電 | AC充電(80%まで45分) ソーラー充電(500W-3.4時間) 走行充電(560W-2.5時間) シガーソケット充電 |
| 出力ポート | AC×4 USB-C×1 USB-A×4 シガーソケット×1 ワイヤレス充電×1 | |
| 充電温度 | -15℃~45℃ | 0℃~40℃ |
| 放電温度 | -25℃~45℃ | -20℃~40℃ |
| 動作音 | 50dB未満 | 40dB未満 |
| UPS | 20ミリ秒未満で切り替え | |
| アプリコントロール | 可能 | |
| 容量拡張 | 不可 | |
| 防塵防水性 | なし | |
| 製品保証期間 | 最大5年 | |
| 無料回収サービス | 対応 | |
| 発売年 | 2026年 | 2025年 |
まとめ


この記事ではナトリウムイオン電池を搭載した世界初のポータブル電源Pionner Naをレビューしました。
現状リチウムイオンポータブル電源より容量が劣りますが、これから少しずつ改善されていくと思います。次世代のポータブル電源として、今後ナトリウムイオンポータブル電源はどんどん普及していくでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!












